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エスカレーターの構造、保全管理について

2026年6月21日

2026 06 21

エスカレーターもエレベーターと同じ昇降機設備で、保守保全管理は所有者の義務です。

マンションにエスカレーター等設置されている例はほとんどありませんが、大規模な再開発地区の敷地にマンションの住宅棟と併設された商業棟にエレベーター、エスカレーターが設置され、店舗部会で運営管理されています。店舗内のエレベーター、エスカレーターは店舗部会で管理され、住宅棟同様に店舗の区分所有者は共用部であるエレベーター、エスカレーターの保守保全管理にかかる保守料修繕費を管理費、修繕積立金で賄っていきます。

過去に数回ですが、建物内にエレベーター、エスカレーターが併設されている区分所有建物で管理会社やマンション管理士から、エスカレーターのリニューアル工事や、メーカー以外の保守点検会社について問い合わせを受けたことがあります。

同じ昇降機で、エレベーターメーカーがエスカレーターも製造、据え付けて、保守業務を実施していますが、外見上でも全く異なる設備になるので、独立系保守会社も点検対応可能な会社は限定的となります。ましてや、リニューアル工事となるとメーカー系でしかほぼ、対応できない(一部独立系でリニューアル見積対応のラインナップを大々的にデビューさせている独立系保守会社がネットで紹介していますが、まだそれほど多くはリニューアル実績は少ないと思われます。

エスカレーターが設置されている建物となると大規模な施設で不特定多数が利用されることもあり、あまり独立系が進出していない印象を受けますが、点検時間の制限が夜間、早朝時に限ってといった条件もあるでしょう。独立系のある会社では、点検は昼間だが、飲食店舗系のビルは点検見積依頼があっても辞退される会社も少なくありません。

エレベーターほど、制御が複雑ではありませんが常に一定方向に稼働し続けているので、部品の劣化、消耗の進行も早く、かつ高額であり、油圧式エレベーター同様、対応できる技術者が減少傾向なのでランニングコストはこの数十年間一定でエレベーター保守単価ほど下落していません。

夜間点検が可能な人員を確保している、比較的規模の大きい独立系保守会社しか、保守実績がないのが実情です。

従って、限られた選択肢の市場なのでコストダウンが難しいと言えます。

エスカレーターの構造

エレベーターは垂直に、人が乗るかごが上下するのに対して、エスカレーターは斜め30度に一定速度で常時稼働しています。

皆さんがエスカレーターに乗り込むときに、上部から、下部から床面が金属(ほぼステンレス製)の部分の事をフロアープレート、ランディングプレートと言います。その上部の床のプレートの下にエレベーターで言う機械室のようなスペースがあり、電動機、減速機が内蔵されています。たまに、駅構内等で故障対応中にそのフロアープレートを外して中の機器の調整している場面があれば覗いてみてください。狭いスペースに複雑な機器がひしめいて備わっています。その電動機、減速機の歯車(スプロケット)からチェーンがかかっていて、そのチェーンの駆動先が皆さんの日頃目にしている踏み段(ステップ)を斜め上や斜め下に引っ張って動かしているのです。ステップ一つ一つにローラーがあり、エスカレーターの最上部から最下部までローラーを伝うレールに沿って最上部から最下部の折り返し地点に半円を描くようにフロアープレート内で反転しエスカレーター内部(踏み段面の対面下)を延々に順回転して斜め昇降を繰り返しています。エレベーターのように、停止から乗り場から呼び登録されて、登録階に着床して、扉が開いて、一定時間経過すると戸閉、登録した階へ稼働・・・といった複雑な指令を受けて制御する動きはありませんが、

動きが単純な反面、不具合故障が発生すると大きな事故に発展する可能性が高いのであらゆる箇所に安全停止装置が設置されています。

1,ソフトストップブレーキシステム

何らかの理由でエスカレーターが緊急停止した場合、特に下降時では乗降中に反動でバランスを崩し、将棋倒しのような大事故となるケースが過去にありました。建築基準法でも厳しく規定されており、ブレーキ稼働後に一定距離範囲内で安全にエスカレーターを稼働させることが求められています。緊急なのですぐに停止させなくてはないらないが、停止ショックは最小限でなければならないといった非常に調整が難しい技術となります。

2,スカートガード安全装置

踏み段左右にエスカレーターゴムの手すり(欄干)があり、その下に踏み段と欄干下のスカート(建物壁に固定されている長いボックスのような形状)の隙間に異物が挟まった場合、機器に損傷を与える事を防止する為や、過去に乗降中の踏み段に左右の端の隙間にクロックスの靴が挟まってニュースになった事件が過去にありましたが、状況が悪ければ大けがとなる事を防ぐ安全装置となります。異物など挟まり、踏み段とスカートガードの隙間距離が変動した場合、緊急停止する装置です。

3,ハンドベルト速度安全モニター

エスカレーターは踏み段と両サイドの手すりの昇降速度が同じでなければなりません。なんらかの異常でどちらかが異常速度となった場合はバランスを崩されて即転倒といった事故となります。両方の速度をモニタリングし、踏み段、手すり(ハンドベルト)の稼働速度に相違、変動があると緊急停止する装置です。

これは、ステップローラー、ステップチェーン、ハンドベルト関係のローラー、ハンドベルトの摩耗により発生する事が多いです)

4,インレット部安全装置

手すりのハンドベルトも踏み段同様に斜め上下に円運動を繰り返していますが、最上部、最下部のベルトの入り込み口に特にお子様が、その付近に足を踏み入れて、ベルトとともに足を引き込まれる事故が過去にありました。そういった事故を抑止するために吸い込み口にスイッチを設置し、負荷がかかった場合、緊急停止する安全装置となります。

その他にもエスカレーターには多数、大事故を防止する安全装置があり、しかも、商業施設では営業時間中は1日10時間程度常に動きっぱなしなのでエレベーターより過酷な稼働環境と言えます。

エスカレーターのランニングコストは大きなウェイトを占めている中、簡単には実現しにくいのはこういった特にエスカレーターの安全面に精通した技術者が限られている事が大きな要因となります。

エスカレーター保全管理、ランニングコストの相談は専門コンサルタントにご相談ください。

エレベーター、エスカレーターの新設工事、保守管理の経験実績を有したコンサルタントは、全国的にもそうは存在していません。

拠点は関西ですが、最近は首都圏、関東にも非常に多くのお問い合わせをいただきており、定期的に出張訪問をしておりますのでその折に時間を調整できれば、無料で現地での相談、調査を実施していますのでお問い合わせください。

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