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リニューアル 保守(メンテナンス) 故障・修理

エレベーターリニューアル工事と維持保全についての最新現況レポート

2026年8月31日

2026 08 31

エレベーター所有者・管理者を取り巻く周辺環境は悪化の一途

1)エレベーターリニューアル工事価格の高騰

ちょうど、コロナ渦にさしかかる5,6年前はそれまでエレベーター制御リニューアル工事はメーカー系保守会社の独壇場だったのが、このころをピークに独立系保守会社が独自に開発調達した汎用性の高い専用の制御盤、巻上機をラインナップしてメーカー系保守会社よりも低価格見積で制御リニューアル工事を受注して、工事売り上げを伸ばし、リニューアル工事をきっかけに保守契約も切り替わることから保守契約占有シェアも拡大していきました。特に大手独立系会社は自社開発したオリジナル製品となる為、一度自社でリニューアルすると他の独立系保守会社では保守対応が難しいので、リニューアル営業が好調な独立系保守会社とそうではない中小の独立系保守会社との格差が生じるきっかけとなりました。

その後、コロナ渦に突入し一気に受注が減少し、その間に中小独立系保守会社のリニューアル開発が進んだ事もあり、独立系保守会社間やメーカー系との業務提携、M&Aが急速に進み、合わせて半導体やその他資材供給不足、後継者、技術継承問題による人員不足問題と働き方改革からの大幅な人件費高騰に追い打ちをかけた中東情勢による石油物資の供給停止・・。

結果、中東情勢の石油関連の物資供給難は解消されましたが、リニューアル工事価格はこの数か月間で平均1割程度の上昇と合わせてこの数年で3、4割程度の上昇から高止まりの状況となっています。

2)作業人員不足からの納期長期化問題

特にメーカー系大手保守会社が深刻な状況となっていて、発注から着工まで2年待ちの一次回答となっている模様。この1,2年で新規設置台数の伸びがやや鈍ってきて、新規設置の工事要員をリニューアル工事要員にシフトしているとも聞きますが、部品供給期限が迫っている中で、2年間の納期は検討材料として大きな影響を占めてしまいます。1年交代の輪番制を敷いている管理組合では発注した役員メンバーと施工に向かって打ち合わせや段取りを進めるメンバー、施工中、施工完了引き渡しを受けるメンバーが入れ替わる事より、必要以上に役割分担、引継ぎ業務等の負担が増える事になります。実際、このような意思疎通に関わる連絡不備でのトラブルも多く見受けられるので、一貫した管理体制で臨む修繕委委員の役割が大きくなるのではと思います。

リニューアル工事に関わらず、少額部品交換でも1つ、2つのスイッチやリレーでも従来なら1,2か月で納品されるのが5,6か月の納期回答だったり、より一層の余裕を持った計画性が求められる事になります。

3)大規模災害復旧によるエレベーター保全工事環境の影響

最近では大地震、大雨集中豪雨による広範囲な冠水被害等各地では、そのあらゆる復旧対応についてクローズアップされていますが、その中でもエレベーターについても、甚大な被害となっています。

築約20年前後に設置されたエレベーターでは、エレベーター専用の機械室が無く、エレベーターのカゴが昇降する昇降路内に主要な機器を収めるマシンルームレスエレベーターが設置されている建物が多く存在しています。その主要機器がエレベーター乗場最下階の床地下部分に設置されている機種は、今回の大雨浸水で地下ピットに水没してしまって即復旧が不可能となっている状況が、数百~一千台以上存在していると、あるエレベーター会社から聞きました。電動機、制御盤等電気製品は水に少しでも浸かってしまうと復活できません。すべて一式取替となり、製品納期は早くても数か月、通常半年から1年以上となり、建物機能として致命的な影響となっている模様です。

こういった状況から、特に大手メーカー系保守会社では製品手配関係、人員等ある程度、災害復旧地域にシフトする事より、少なからず全体的に保全工程に一定の影響、インパクトはこれから出始めるのではと推測されます。

4)故障・事故発生のリスク

上述の異常気象災害でよく聞くのが、想定外、想定以上の状況下で発生してしまった・・・等々ですが、エレベーター管理についても同様に受け止めています。各部品の標準耐用年数についてもそうですし、潤滑油、作動油交換周期についても異常気象による気温寒暖差はオイルの劣化速度を早めています。そういったことに反比例して各部品の調達納期が長くなり従来の管理に関する考え方、取り組み方を変えていかなければならない事態となっていると感じています。

一つの油断、保留先送り、放置が大きなリスクとなってしまう可能性があるのがエレベーターであり、その最たるのが閉じ込め故障です。

特にこの時期でエレベーターかご内で閉じこもってしまうと熱中症リスクが高くなり、熱中症等の健康上安否確認が早期対応の最も重要なポイントとなります。

非常時の連絡体制として、かご内からのインターホン連絡体制、エレベーター監視装置の仕様、管理契約内容の再確認と日頃からエレベーター点検報告書記載内容の不備指摘事項についての検討状況の確認から、是正見積取得状況について等関係者の方を交えて備えについての協議を定期的に実施される事が最大のトラブル抑止策となります。

これからのエレベーター保全管理、リニューアル工事について

我々を取り巻く市場、自然環境はそう大きく変わる事はないでしょう。

そういった環境に適宜、変革し順応していくしか手立てはありません。

より、綿密な保全計画には業者任せだけでなく、外部から専門的知識、見解のあるアドバイザーからの提案を受け、より効率的かつ明確な保全計画を作成し、合意形成を図りつつ進行する。

漠然としたイメージ、何となく人任せや無関心といった内面的なソフト面を変革していくには、新しい尺度で物事を比較検討する柔軟な発想で理論的に情報を収集して先入観なく判断する専門知識をもった意見を取り入れる等、まだまだこの厳しい状況下を乗り切るための具体的な提案リソースは存在していきます。

ご興味のある方はぜひ一度、問い合わせフォームまで送信下さい。

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