エレベーターリニューアル工事 見積書について
エレベーターのリニューアル工事を検討するなら、まずは見積書を各社から徴収する事が第一歩になります。
管理会社から推薦されるのは、現在保守契約を締結している保守会社か、設置している製造会社のメーカー系保守会社ですが、こちらから相見積もりを取ってほしいと依頼しても、断られるケースもあるみたいです。
応じてもらっても、当然、付き合いのある保守会社から見積依頼されるので競争力のある見積金額には限界があります。
メーカー系保守会社と独立系保守会社間の見積金額にはまだ価格差はそれなりにありますが、独立系保守会社間では競争が激しく恐らく底値に近い状態なので僅差でしか見いだせないのが、最近の傾向です。
まず、依頼する前にある程度どういった仕様で見積もりを依頼するのかを確定しておかなければなりません。
こちらから、工事の仕様を指定しなければ、各社各々の自社に有利で価格面でもアドバンテージが取りやすい仕様での見積もりを出してきます。
少なくても、現在保守契約締結先から出された見積仕様を抑えてその内容を提示しての見積依頼が重要です。
受注に意欲的な会社は必ず現場調査を申し出てくるので要望を聞いてエレベーター機械室の中、乗場周辺、敷地内を案内し、必ず見積提出予定日を聞いてください。
会社によっては、見積作成に数か月を要するところもあるので、検討から業者決定、発注、着工、完工と大まかなスケジュールを立ててそこに見合う検討期間から、提出予定日を調整、依頼してください。
見積が完成したと連絡があれば、極力面談の機会を設けて見積もりについての説明を受け、見積価格だけで発注先を決定するのではなく、各仕様、内容を項目別に並べて、各社それぞれの見積項目に当てはめて仕様漏れがないかチェックし、同一仕様化での比較検討を心がけてください。
その上で、本当に当マンションのエレベーターに必要な仕様なのか、不必要なのか、を最終選考に残った2,3社に最終のプレゼンをしてもらい、理事会決議で内定、臨時総会決議で決定、発注といった流れになります。
この、見積項目の拾い出し作業が最も難解で、同じ部品を指す部品名称なのに会社によって呼称が違う仕様があります。
着床装置:インダクター:近接、多光軸光電管装置:エリアドアセンサー:マルチビームドアセンサー、制御ケーブルー:トラベリングケーブル:テールコード等です。
エレベーターマネージメントでは、仕様比較しやすいように比較検討用の表を作成して、その内訳ごとに金額を記入し、仕様漏れがないか、各社均一な仕様で検討できる状態かをチェックできるようにしています。
*エレベーターマネージメント見積比較表添付
*見積仕様チェック表(ロープ式、油圧式)
エレベーターマネージメントが目指す提案型のリニューアル見積比較検討
エレベーターマネージメントでは、見積業者比較時に添付の比較表を使ってどんな方でも分かりやすい、見やすいを前提に説明します。
まず、リニューアル工事の各内訳項目を「基本仕様」、「顧客要望仕様」、「保全必要検討仕様」、「VE、VA提案仕様」に分類します。
「基本仕様」は、必要最低限の部品供給終了、経年劣化に対応するベーシックとなる仕様です。まずはこれを満たさなければなりません。
その次の「顧客要望仕様」はその名の通り、現時点でご利用者様等からこういった点で不便を感じている、将来に備えてこういった機能をエレベーターに付与しておいた方がよい、機能的な工事が目的だが見栄えも重要なので意匠面での仕様も取り入れたい等の要求に応えた仕様です。
「保全必要検討仕様」は、リニューアル工事後も一定年数保守保全において、今回のリニューアル工事で取り組んだ方がいいと判断される内容ですが、主には現保守会社が長年保守をしてきて、将来的にもリニューアル工事に含まれない仕様も追加付与するべきと考えられる仕様となります。
ドアの機構が一昔も二昔も前の世代である為、将来的に付随するドア関連部品の入手が困難となる可能性が高い、現在の利用状態からかごパネル、ドアパネルにブツケ損傷が予想されるので、かごパネルを鋼板からSUS製に交換する、かご、乗場敷居の溝一部が経年で削れて隙間が空いてしまっているので敷居を交換する・・・等、リニューアル工事を請け負った会社は必然的にその後の保守契約も担うことになります。
その保守環境により高い安全性を確保する為に必要と判断する仕様を分類して提示してもらいます。
各社の見立て、過去からの実績に基づいた提案がなされるので重要性は高い内容になります。
最後に「VE・VA提案仕様」ですが、エレベーターマネージメントでは最も力を入れて充実したサービスを提供したいと考えている項目になります。
VE・・・value engineering
VA・・・value analysis
見積依頼業者に見積依頼時、会社として特別な特色や強みが発揮できる仕様や仮設工事計画、納期管理、工程管理、その他の突出した実績等をこの対象現場に当てはめてPR、提案してもらうように依頼します。
従来までの価格だけでの競争ではなく、仕様内容、工事計画、新たなメリットとなるべく提案が有益なメリットを皆さんにもたらす事ができればこれ以上の満足度の高いリニューアル工事はないのではと考えます。
この機会にぜひとも、エレベーターマネージメントのエレベーターリニューアル工事業者選定コンサルティングをご検討ください。
電話問い合わせ、初回の面談、現地訪問は無料ですので試しに一度、ご相談ください。
お気軽にお問合せ、ご質問等下記までよろしくお願いいたします。