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マシンルームレスエレベーターリニューアル情報

2025年7月6日

2025 07 06

最新のマシンルームレス型エレベーター市場環境について

ちょうど1年前の同日に同じ内容のブログを掲載しました。

マシンルームレス型エレベーターリニューアル工事見積について – ブログ | エレベーターマネージメント

現在、大手メーカー2社が部品供給停止を公表しており、それぞれ2025年12月、2026年12月を供給期限としてかなり精力的に営業案内を展開されている様子です

約20年前、世に初めてエレベーター機械室が不要となる建築設計が可能になったと、こぞって設計事務所がマシンルームレス型エレベーターを設計スペックに入れて屋上平面意匠図からEV機械室が無くなりました。

新設エレベーターの施工打合せで最も時間を要するのがエレベーター機械室であり、巻上機をこの位置に置くから、マシンビームをこの位置にこの対荷重で構造検討してくださいとか、換気扇と対角に吸気ガラリをこの発熱量のカロリー計算で設置計画してくださいとか床の穴あけの位置、寸法など制約が多く、当時は何回も現場監督や現場施工図設計担当と社内支社営業設計、工場機械設計とのやり取りを私が中継してそれに忙殺していました。それが無くなったので打合せがかなり楽になった印象でした。

いわゆる、マシンルームレス型エレベーターの初期型タイプが今年と来年いっぱいで供給終了期限を迎えるといった状況です。

今までの通常ロープ式エレベーターの供給期限スパンと比較すると20年そこそこなので短いと言えます。

しかも、1社は制御盤基板と巻上機についても供給停止範囲としているので、制御盤と巻上機両方を改修しなくてはなりませんので、規模も大きく高額工事となります。

この初期型タイプの特徴は巻上機を昇降路最下部ピット床にベタ付けするので、よく大雨で乗場出入口敷居から雨水浸水したりすると巻上機が水没し一式交換、数百万円~一千万円越えの工事費用が発生するので当初問題になっていました。

保険対応して支出面ではカバーできても、製作納期にメーカーに超特急で依頼してⅠ,2か月はどうしても必要で住民様は長期間の階段利用を余儀なくされていました。

そのすぐ数年後に、新機種として巻上機をピット床置きではなくフロアーレベル位置までに高さを確保したレイアウトとなり、現在は各メーカーの主流となっています。

2022年、23年に供給終了の公表をして2、3年後の現在、期限を1年後に迎え最終営業攻勢をかけて、所有者、管理者に営業活動されていますが、実は市場構成は1年前とそれほど変わっていなくて、メーカー系以外の独立系エレベーター会社は、未だにこのマシンルームレス型エレベーターリニューアルについての見積対応がキッチリと体制がひかれていません。

1件、1件引合の度に、専門技術者によるエレベーター停止を伴った現場調査を実施し、数週間から1,2か月の設計検討期間を経ての可否判断を必要としている様です。

最近、聞いたところでは見積調査に、費用を要するエレベーター会社も存在しているとか。

人員不足の中、調査結果が設置不可のケースが多いようなのでそういった調査費用を請求せざる得ない状況なのは、分からなくもない話ですが・・・。

マシンルームレス型エレベーター該当機種、供給停止部品について

まず、自身のマンション設置のエレベーターはどこのメーカーで、屋上にエレベーター機械室のないマシンルームレスエレベーターなのか?

機種については、現在契約している保守会社に問い合わせてこの供給終了となる対象機種なのかを確認する。

供給終了となる部品範囲は制御盤内、ドアユニット関係までなのか?巻上機も対象範囲に入っているのか?それによって見積金額や、見積可能業者の対象数に大きく左右されます。

しかしながら、先述したように、昨今の異常気象による大雨洪水のリスクが高まっている事から、巻上機も交換し、レイアウト位置の改善検討をする必要性が高まっていると感じています。

マシンルームレス型エレベーターリニューアル検討に必要な事項

未だに、マシンルームレスエレベーターのリニューアル見積可能な独立系保守業者は全国でも数社です。まず、見積可能かの社内検討に必要な最初のステップとして竣工当時のエレベーター図面があります。

竣工当時の引き渡し時には、ほぼ施工した建設会社から、図面の製本を当時の管理会社に渡り、ずっと管理室か、集会室の書庫、書類保管のキャビネットに保管されているはずです。その有無の確認が必要です。

それと合わせて、昇降機の確認申請副本も必要です。

エレベーターのリニューアル工事に確認申請を伴う大規模な工事(例えば、制御盤+巻上機+かごやレールも交換する準撤去、完全に乗場三方枠、扉まですべて交換する撤去新設工事をするには昇降機確認申請副本が必ず必要です。)なぜ、竣工製本があれば確認申請副本は必要ないのでは?と思われるかもしれませんが、先日、竣工製本のみを閲覧写真撮影したのですが、検討に必要な昇降路内のかご位置から壁、ロープ、レール、かご芯、バッファー等の位置関係が分かる寸法は記載されていなかったです。

もしかすると、確認申請副本の図面なら表記されているかもしれませんので、合わせてこの確認申請副本も捜索して存在確認される方がよいと思います。

あとは、各階の乗場の写真で三方枠に制御盤が組み込まれているタイプなのか?を検討確認する為、撮影しておいた方がよいかと思います。

それでも、やはり現地確認して実測するしかないなら、半日から終日夕方まで停止を伴って調査してもらった上で、可否判断、可能なら見積書を正式に依頼する。

長期修繕計画のマシンルームレス型エレベーターリニューアル時期と予算設定の検討

リニューアル工事検討、発注、実施時期の一つの目役は先程の供給期限です。今回の対象機種についてはそれぞれ年内、来年末なので今から出来るだけ早い目に検討開始して、予算計画、見積徴収、検討、選定、発注し、着工までの納期のタイムスケジュールを施工会社と打合せを進めていく事になります。

現在のところ、制御盤のみのパッケージなら約1300万円から1000万円。巻上機を含むと、2000万円から1600万円と想定しています。

以上の様に、従来の機械室ありのエレベーターリニューアルとは少し勝手が違ってたり、施工可能業者、施工計画、方法、納期と工事金額もまだ確立されていないので情報不足の中、検討する事になります。

全国から、こういった問い合わせをいただいて調査、分析しているので一度、お気軽にお問合せ、ご質問等下記まで送信してみてください。

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